_ 決め方の不合理

しばらく前のことなのだが、小学校の来年度のＰＴＡ役員の候補を、各クラスから推薦で出すことになり、そのための特別集会があった。ちなみにうちの小学校では、この方式ははじめての試み。わたしは子供がふたりなので、上の子のクラスには欠席届を出し、まず下の子のクラスに出席。下で結論が出てから、上のクラスに移動した。で、このふたつのクラスで、話の進め方がまったく違う。

下の子のクラスの場合はざっとこんな感じ。

まず、立候補者を募る。いないことがわかると、とりあえず出席者ひとりひとりに、なぜ自薦できないか、その理由を述べてもらう。欠席者については、欠席理由を紹介する。その上で、無記名投票により、クラスの候補者を決定する。結果、今まで特に委員をやっていない人で、小さい子供もいない人で、でも、みんなが信頼している人が候補者に決定。ご本人も、やむなしと納得してくれる。

上の子のクラスの場合はざっとこんな感じ。（遅れて参加したので、推測も含む。）

まず、決め方から議論する。欠席者が多いことが出席者の反感を呼ぶ。延々と決め方について議論する。（役員経験者から、ＰＴＡの仕事についての詳しい説明もあったらしい。）結局、出席者から１名、欠席者から１名候補を選ぶ、という方法が提案される。全体から２名、という対案が出される。多数決の結果、出席者から１名、欠席者から１名候補を選ぶことに決定。出席者については、その場で推薦を募る。現役員を含む２名が推薦される。推薦された人だけが、断わる理由を言う。結局現役員が不承不承推薦を受ける。欠席者については、無記名投票となる。ここでわたしは、欠席者の欠席理由は紹介しないのですか？と聞くが、受け付けてもらえず。投票の結果なんと、現学級委員（たまたまその日は法事で欠席していた）が圧倒的多数で推薦される。結果が出たところで、ひとりが、これでは欠席者から１名選んだ意味がない、という意見が出されるも、手続き上は何も問題がないので、決着。

ちなみにわたし自身は、最初の多数決では、「全員から２名」の方に手を挙げ、欠席者に対する無記名投票では、「無記入」（こんな決め方、あほらし、という批判票）で出した。

結局上の子のクラスでは、今年１年頑張った人たちが、また頑張らねばならないかもしれない結果となったわけだ。（実際に役員になるかどうかは、後日の互選会の結果で決まる。）

なんだかなあ。情報を開示、共有してこそ、いい解決策が見えてくると思うのだが（下のクラスで実感した）、何も情報を開示せず、お互いの事情も配慮できずに、結局時間ばかり浪費して、不公平きわまりない結論しか出せなかった上のクラスは、後味悪いことこの上なし。欠席者はけしからん、と言うが、わたしのように他の子のクラスに出ている人も何人かいるのだし（それすら、理由が紹介されないのだ）、出席者は出席者で自分が候補に選ばれたら困るから出席したことが見え見え。妙な場の雰囲気だけが形成されて、合理的な決め方からは程遠いやり方がまかり通ってしまう。

どこの学校でもある話だとは思うが、みなさん、どうされてるんでしょうか。

_ そうか

PTAの話、ブチャ猫さんもかつて経験されたのですね。

今回は、各クラスから1名ずつ、役員（正副会長、書記、会計など）の候補を選ぶ（実際の役員そのものは、後日互選会で決める）、というもので、年度始めにあるクラスの委員決めとは別なんですが、初めての試みだっただけに、余計クラスによってやり方が違ったようです。

中には、これだけ欠席者がいたら決められない、とすぐ散会になったところもあるとか。逆に、現会長（男性）がいるクラスは、その人が立候補（つまり会長留任）して即決、プレッシャーの大きかった選出委員の人がほっとして泣き出してしまったとか。

何にせよ、こういう無駄な労力はなんとかするべきだと思います。聞くところでは、誰がいつどんな委員をやったか記録しておいて、公平化を図っているところもあるそうですが、少なくともそれくらいの方策は必要じゃないか、と思いました。

と、ここに書くだけじゃ、何も変わらない、というのはわかっているのですが。誰でも同じことは感じているのだし。で、まあ、いろいろ思うところはあるのですが、今回はこれくらいに。