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2002-03-05 2002年3月某日

_ 信念

遅くなりましたが、「暗幕」日記3月4日に向けて。発端が何であったか、ということと切り離しても通じるようにと思って書きました。ただし、時間がかかったわりには、わかりやすくなっていないなあ。すいません。

わたしが「正攻法」ということばで表わしたかったのは、噛み砕いて書くなら、「自分の信念に基づいて、ストレートに意見を表明すること」になる。「自分の信念」は「他者の信念」とは相容れないかもしれないし、時には真っ向から対立することもあるので、「正攻法」は「正論」を意味するものではない。(ちなみに、真っ向からの反論は、おっしゃるように、望ましいものです。)

しかし議論する当事者にとっては、基準にして論ずべき立場、というものを抱えた議論なので、その基準、すなわち「信念」に鈍感な反応は議論をすり替えてしまうことになる。

「信念に基づく意見」は、往々にして、「過度に身構えている」ように見える。事実、身構えなければ守れない信念というものがある。その「姿勢」を諭すつもりの善意の助言が、実は別の意図をもったある種の人々を呼び込む(さらに言うなら、喜ばせる)構造を作り出す。

つまり、わたしが問題にしたかったのは、「信念」に対して真っ向から反対したくてもできない人々が、(しばしば姿を現さずに、)卑劣な手法で意図的に「信念」を崩そうとすること、そして、その筋道を、実は善意の人々が作ってしまう可能性があるということだった。

「彼ら」というのがその「ある種の人々」のことで、梅矢さんが挙げられた2つのタイプの後者に該当する。(実質的には前者のタイプも含むでしょうが、問題にしたかったのは後者です。)彼らは、巧妙に、意見の根底にある信念から人々の目を逸らせようとする。そうやって、意見の内実を空洞化させようとする。

わたしたちは、「信念に基づく意見」というものに対して、あるいは、「意見の根底にある信念」というものに対して、鈍感であったり、無関心であったりしすぎるのではないか。信念を尊重する(賛成するか反対するか、はまた別の話)、というところから出発しないと、「信念」から目を逸らせようとする思惑につけ入る隙を与えてしまう。

信念に基づく意見は、反論に対してと同様に、そういうある種の人々の中傷に対しても、毅然としている。その毅然としていること自体が、ある種の人々をさらに苛立たせる。しかし、わたしたちまでもが苛立ってはいけない、そう思ったので、あのように書いた。

議論のしかたとして「正攻法」がいいか悪いか、ということを話題にしたのではなく、「正攻法」の議論に対する周囲の反応のし方について書いた、ということになる。

_ 笑顔がきれい

もう少し静かな店で話をしましょう、ということで、適当に見つけた店に入ってみる。最初に目指したところは、ちょうど結婚式の二次会の貸切で駄目。そのままエレベータを降りずに、すぐその上の階の店に行ってみる。

席につくと、隣の席との間、背後の通路との間に、薄い白い布がロールカーテンのように下ろされて、周囲は透けて見えるものの、ちょっとしたふたりだけの空間になる。偶然入った店なのに、思いがけず落ち着くことができた。

もうふたりともだいぶ食べたり飲んだりしたあとなので、おつまみは少なめに、ボトルワインでもゆっくり飲もうか、ということになり、メニューの中から適当に選んだ辛口の白を注文する。

が、オーダーを取りに来た店の男性が、「そのワインはちょっと切れてまして」と言う。そうか、というわけで、もう一度メニューを覗き込んでいると、「メニューには載ってないんですけど、同じような辛口の白ワインがありますが。」と言う。値段も同じ、ということなのでそれを頼んだ。銘柄も言ってくれたのだが、こちらはさっぱり聞き取れないややこしい名前。

つまみは銘々で、と言いながら、結局同じ「冷奴」をひとつずつ頼み、ワインでもう一度乾杯。奴にかかったじゃこがおいしいね、などと言いながら、おしゃべりの続き。気持ちよく心の洗濯をさせてもらった。

帰り際出口のところで、見送ってくれた男性の店員に、「ワイン、いかがでしたか?」と控えめな調子で問いかけられる。そうか、最初にオーダーを取りに来たのは彼だったのか、と思わず振り返って顔を見たら、とっても笑顔のきれいな人だった。・・・よね、確かに。

本日のツッコミ(全12件) [ツッコミを入れる]
_ dd (2002-03-05 16:01)

最新のツッコミ表示が、ちょと変。3月3日のが飛んでる。何でだろう。バグかなあ?

_ umeya (2002-03-05 16:03)

「意見をストレートに表明する」姿勢に対して善意のつもりで諭す行為が実は、提出された意見や、その意見が出てきた信念を尊重していないかもしれない? 発言者にふりかかる諸々を思いやってのことであってもその行為は実は、意見の実質をあらゆる手で無力化しようと手ぐすね引いている勢力に利用されかねないと。

_ umeya (2002-03-05 16:05)

「正攻法」という言葉を使ってる時点で、議論の仕方としてそれが良い悪いの話ではないと思ったのですがやはり違ってましたね。

_ dd (2002-03-05 16:11)

umeyaさん、そうです、その通り。

_ dd (2002-03-05 16:20)

付け加えるなら、その「諭す」行為が善意から出ていることがわかるだけに、そこにあえて意識的に「勘違い」ということばを使ったのです。そのことがうまく伝わらなかったことが、わたしには正直つらかった。

_ umeya (2002-03-06 00:27)

要約の査読&補遺どうもです。レスはまた当方の日記で。

_ umeya (2002-03-06 00:36)

それから、今後は「日記でとりあげる予定がある」旨の予告は無用です。少なくとも私に関してはですが。「エンピツ」の仕様はご存知とは思いますが、リファラーが出るので文中リンクでとりあげてくださったのはすぐわかりますし。日記システム間のやりとりは足が速くて即参加しないと乗り遅れる印象がありますが、それを理由に舌足らずの言の端をアップするよりは、少々遅れても丁寧な文章を練ることの方を私は重視しますので。(私のレスもこちらで書かれた3日後の日付になっていましたし。)もしかして結果的にお返事をせかしてしまったのではと心配しています。

_ dd (2002-03-06 09:37)

#c05の、「そのことが・・・つらかった。」の一文を撤回させてください。書くべきことばではなかったので。

_ dd (2002-03-06 09:47)

umeyaさん、お気遣いいたいだてすいません。返事を急いた、ということはありませんので、どうぞその点、ご安心ください。<br>ご返事という形をとりましたが、ここに書くからには、ここを読まれる方々に向けたものです。また、書くのは、同意を求めたいからではなく、批判にさらすためなのです。

_ dd (2002-03-06 10:27)

家事の段取りを考えながら、とりあえず一言、と思ったら、肝心なことを書き忘れてました。umeyaさんも、どうぞレスの予告はご無用にお願いしますね、と言いたかったのでした(笑)。

_ umeya (2002-03-06 12:14)

了解>#c08。こっちのレスでも触れてません。また、公開の場に書いている意識はあるつもりです。<br>あ、#c09も了解しました。次からはそうします。

_ umeya (2002-03-06 12:15)

↑#c10でした。訂正します。